写真引用： https://hot-fashion.click/

 

春と秋は、神宮球場に行って

東京六大学野球を見ることがあります。

 

私が神宮球場で毎回注目するのは、

生ビールの売り子さん。

 

新人の売り子さんは

アイスや缶酎ハイや缶ビールの

売り子からスタート。

 

そして、販売能力の高い売り子だけが

15kg超のビールサーバーを

背負った、生ビールの売り子に

なれると言われます。

 

東京六大学野球での

生ビール1杯は750円します。

 

あなたが居酒屋で

「生ビール1杯が750円です」

と言われたら、買いますか？

 

「藤村さん、高すぎて買いませんよ」

というのが普通の感覚ではないでしょうか。

 

つまり、彼女達は高額な商品を

販売する達人なのです。

 

今日はそんな

「生ビールの売り子の戦略」

について3つの視点でお伝えします。

 

1 自分のキャラクターを目立たせる

2018年9月のある日の神宮球場では、

生ビールの売り子さんは3名でした。

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

1 身長が155cm位の垂れ目の妹キャラ

2 元ヤンキーのようなギャルキャラ

3 色白で手足がスラッと長い美人キャラ

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

です。

 

3名ともよく売れていましたが、

特に3（色白で手足がスラッと長い美人キャラ）さんは、

 

・金色のサンバイザーをニワトリのトサカのように立てる

・蛍光の黄色のスカートをやや短めにはく

・スラッと長い手で「おーい」と言うようなこんなポーズ

http://seiga.nicovideo.jp/seiga/im4386696

で、お客様に自分を印象付けでいきます。

 

彼女が、一塁側の内野応援席から

バックネット裏を通り、

三塁側の内野応援席まで

販売すると、15杯が売れました。

 

つまり、わずか15分で、

高額ビール750円×15杯＝11250円を売りました。

 

私は、東京ドームにも行ったことが

あるのですが、

こちらはビールの売り子さんが

さらに派手です。

 

・どでかい名札

・花の髪飾り

と言うのも見たことがあります。

 

ビジネスでも同じで、

普通のファッションをして

普通のことを話す人に、

人はお金を支払いません。

 

どう自分が目立って、

お客様に選んでいただくかは、

私は彼女たちから学んでいます。

 

2 商品・地域・客層を絞ったランチェスター戦略

「生ビールのサーバーは15kg以上もあるんですよ」

と、売り子さんに教えてもらったことがあります。

 

若い女性が15kgの荷物を背負って、

登山をするような急勾配のスタジアムを

笑顔を絶やさずに2時間、歩き続ける。

 

働き方改革の時代に、

そんな過酷な労働を自ら選んでしているのが

ビールの売り子さんです。

 

売り子さんも賢いので、

体力を温存する方法を知っています。

 

神宮球場のデーゲームで売れる売り子さんは

・商品は生ビール

・地域はひなた

・客層は40代以上の男性

と絞ったランチェスター戦略を

しています。

 

神宮球場の東京六大学野球の

デーゲームでは、

外野はお客様は少ないので、

外野席には売り子さんは行きません。

 

バックネット裏は、

日陰で涼しいので

ビールは多くは売れません。

 

なので、特に売れている売り子さんは、

一塁側と三塁側のひなたの内野席では、

ゆっくりと歩いたり、立ち止まりながら、

「おーい」のポーズをとって

40代以上の男性全員をなめるように見つめるのです。

 

そして若くて愛嬌のある、

生ビールの売り子の女性に見つめられた中年男性は、

つい750円の高額ビールを何回も買ってしまうのです。

 

3 目配り、気配り、声かけ

野球のスタンドは急勾配です。

背中には15kgを

超えるビールを背負って売り子さんは

急勾配で顔を上げながら、

いろんなところから手が挙がる

お客様を見逃さないように

目配りをしています。

 

気配りも相当なものです。

6回表で明治が7点：慶応が4点の場合、

勝っている明治側の内野スタンドは、

機嫌が良いお客様が多いのですが、

 

慶応側の内野スタンドのお客様は、

不機嫌で、しかめっ面の中年男性が

いっぱいでした。

 

そんな不機嫌オーラ全開の

お客様にも終始笑顔で、

ビールを販売するのは、気を使います。

 

あとは、声かけの技術がビールのリピート注文を

増やします。

 

明治側のスタンドのお客様には

「今日は明治が勝ちますね！。

明治って昔から強かったのですか？」

疑問形を投げかけて、笑顔で

初対面のお客様と会話をします。

 

実にうまい戦略です。

 

負けている側のスタンドの

お客様には何と声をかけているか？ですが、

こちらはぜひご自分で聞いてみてくださいね。

 

最後に

売り子さんが販売するのは、

1杯750円の高額なビールです。

 

ですので、ビールという商品より、

売り子さんにお客がつくため

普通の格好をして、無言で売っても

生ビールは売れないのです。

 

どうしたら自分を

選んでいただけるか

を日々研究し続けている彼女達。

 

ぜひ、休日に野球場に行って

売り子さんの頑張りを

応援してあげてください。

 

今は若い人はビールを

飲まなくなっているそうなので、

ビールの売り子という文化は、

あと何年見られるか分かりませんので。

 

プロ野球の売り子が可愛いすぎな件について…

https://matome.naver.jp/odai/2142245641299701801

藤村しゅん

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